【導入事例】実際の「電子化」の効果!

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「電子化」って言うけれど

これまで『ありコレ!』ではジーベックがおすすめする「電子化」についていろいろご紹介してきました。

たとえば「山積みの紙文書をなんとかしよう!」では、企業によくある「書類部屋」をキレイにして少コスト・省スペース化を図ろうとか、使用頻度が高く社外に持ち出しての電子化作業ができない書類や機密文書を自社内で電子化するサービス「オンサイト」についてご紹介した「前からやっておけばよかった(涙)を解決するオンサイト」など。電子化のプロとしてジーベックが最も大事だと考えていることも盛り込みながら、いろいろいと記事を書いてみました(未読の方はぜひ読んでみてくださいね。特に総務や法務に関わる方!)。

おかげさまでこれらの記事を通して「電子化と単なるスキャニングの違い」や「電子化の効果」について少しずつご理解いただけているようです。

でも、正直いってまだまだ多い「本当に効果あるの?」「電子化って経費を賭けてやる意味があるの?」という声に対して「どちらもYES!」と大声で言ってみたいと思います。

ということで、今回のテーマは「電子化」を実際に導入した皆さんから寄せられてた「効果」のご紹介です。

前回の記事「電子帳簿法改正!経理・総務担当者が把握すべきポイント」でもご紹介したとおり、すでに法改正は十分。日本政府は欧米と同様ペーパーレス化に向けて進んでいます。一般企業も数年のうちに「総電子化」ということもありえます。総務・法務関連のお仕事をされている皆さん必見の記事、ぜひこれからの業務に役立ててくださいね。

 

 

 

「電子化」がもたらす効果・メリット

「電子化」を導入した皆さんからお寄せいただいた「実際の効果」をご紹介する前に、ジーベックがセールスを行う際に皆さんにご紹介している「効果・メリット」について軽く復習して見たいと思います。

まず、「電子化」の効果・メリットといえば「コスト削減」が挙げられます。

単純なところで先にご紹介したペーパーレス化による紙代・場所代の削減は間違いのない効果と言えるでしょう。皆さんの会社にも「書類部屋」と化しているお部屋があるのではないでしょうか。そんな書類部屋のために地代・賃貸料を支払っているのは、もはや無駄として削減できる時代になっているのです。例えば、税法7年商法10年と言われる文書保存。日本経済団体連合会の試算によると、税務関連書類の保存コストは年間でおよそ3,000億円にも上るのだとか。一企業あたりも負担額も相当な金額になっています。こうしたコストを大幅に削減できるのが「電子化」なのです。

また、紙書類を蓄積していると、目当ての書類を探すために時間や人的労力(=人件費)が大きく消費されます。こうした浪費も同時に削減できるとするなら、「電子化」は企業の規模に左右されない大きな効果・メリットを持っていると言えるのです。

こうした効果・メリットの他にも「電子化」にはこんなメリットが存在します。

 

 

 

【事例1】製造業での図面電子化

まず、実際に導入された製造業を営む企業の例をご紹介します。

創業当時からの製造図面・指図書(ほとんどはA3サイズ)を保管していた製造業A社様。自社オリジナル製品を製造していることから、図面関連の紙文書が多く蓄積されていました。

経年のため要・不要の区別がつけられない状態で、中にはA3判には収まらないイレギュラーな図面も存在。メンテナンス時に各営業所やお客様からの問い合わせ発生。運用が発生するのは過去十五年分程度とのことですが、それでも膨大な文書のなかから対象図面を発掘し、各営業所にコピーを送る手間が非常に多く発生していたとのこと。

「電子化」という解決手段は早期から念頭にあったとのことですが、自分たちで実施しようとしたところ、図面の整理・分別やホチキス止めされた文書の分離など膨大な手間が発生。このまま自社で作業すると10年以上かかると判断し案件相談となったケースです。

 

 

【事例2】不動産業の契約書類

賃貸・建売両事業を展開する不動産会社B社様のケースです。実は、「電子化」のご相談をいただく業種として、不動産業は非常に大きな効果を生むことができる業種と考えられます。

その理由が「契約書」の存在と、個々の契約に絡む膨大な経理情報です。

関東地方で割と大きな規模を持つB社様が管理する契約は膨大です。しかも、すでに社歴は三代に渡っており、自社ビルを立ててからすでに40年が経過しているとのこと。例にもれず「書類部屋」が発生していました。

この「書類部屋」に置かれているもののほとんどは終了した契約書類ですが、実際に運用中の契約書は各支店の建物の大部分を占めている状態。古い契約になるほど発掘に時間がかかり、1日のうち約20〜38分という時間が書類探しに充てられていました。

実はこの「書類探しの時間」はB社様に実際に計測してもらったもの。この確度の高い指標を用いると、次のような試算が成り立ちます。

 

これだけのコストが「契約書探し」のために支払われているという試算が成り立つのです。数字にしてみると説得力が高まるかなと思ったのですが……桁が多すぎて一瞬「あれ?」となりますね。でも、間違いではありません。

 

B社様の場合、支店の移転なども重なって「電子化」の検討が一足飛びに進みました。こうした時期的なタイミングも含め、B社様にとって「電子化」は全社プロジェクトとしてご検討いただくことができました。

本件では電子化だけではなく、電子化したデータの安全運用のため「Box」の全社導入をご決定いただきました。この決断が社内の業務効率化を促進しただけでなく、契約管理と物件管理(家賃管理)、さらには自社の経理管理など「基幹システム」の一元化を実現することに繋がりました。

企業にとって、時間とともに導入・運用されてきた仕組みを変更することは大きなリスクを孕んでいます。しかし、このリスクを最小化し可能な限りのメリットを引き出すことも可能。本件はこうしたリスクとのせめぎ合いのなかから生まれた事例であると言えるでしょう。

 

 

「電子化」はいつか向き合うことになる課題

今回ご紹介した2社以外にも、多くの企業が「電子化」へと舵を切り始めています。最初にお伝えしたとおり、「電子帳簿保存法」が改正されるなど、私たちのビジネス環境は間違いないなく「電子化」へと進んでいます。こうした流れを見ると、もはや企業にとって「電子化」は「いつか向き合うことになる課題」であると言えるでしょう。

しかし、これら2社の事例からも分かる通り、社歴とともに積み重ねられた膨大な書類を一気に処理しようとすると、費用とリスクが膨大化します。

できることから少しずつ。

これこそが実際の「電子化」の事例から導かれる最良の教訓かもしれません。

ぜひ、皆さんも今のうちから「電子化」についてご相談いただければと思います。